
赤ワインの糖質は、日本酒、ビールの約3分の1程度です。ちなみに、100g当たり糖質1.5gというのは、糖質が少ない食品として知られるシイタケ(菌床栽培・生、1.5g)と同等の数値なのです。糖質の量だけでいえば、焼酎やウイスキーは0gとダントツに低いですが、カロリーで比較すると、焼酎は100g当たり146~206kcal、ウイスキーは237kcalなのに対して、ワインは赤白共に73kcalと低く、ワインは全体のバランスがとれたお酒なのです。
イギリスで6000人を対象に、運動、食事、肥満度と血圧の関係を調べた調査では、『ワインを多く摂取する人は血圧が統計的に有意に低かった』という調査結果が出ました。一方、『ビールを多く摂取する人の血圧は上昇しました』(Annals of Human Biology;24(3):1997,229-247.)。
この調査では、ワインを飲む人の中で1日約250ml程度たしなむ人が最も血圧が低いという結果が出ています。ワインの血圧を下げる効果については、ワインにはナトリウム(塩分)を体から排出する働きのあるカリウムが多く含まれているためです。
また、ワインの味わいの特徴の一つである酸味のもとなる「酒石酸」や「乳酸」などは、腸内で悪玉菌の生成を抑え、善玉菌を活性化させる働きがあり、腸内環境を整える効果が期待できます。低糖質であり、血圧を下げたり腸内環境を整えたりする効果も期待できるということで、お酒が好きだけれど、健康が気なるという方には、ワインがお勧めです。