
信州大学大学院、同大学バイオメディカル研究所、NPO 法人熟年体育大学リサーチセンター、徳島大学大学院と㈱明治などの共同研究グループはこのほど、5 ヵ月間のインターバル速歩トレーニング中の乳製品(チーズとヨーグルト)摂取が、高齢女性の下肢筋力向上を促進し、体内の炎症促進遺伝子の活性を抑制する研究成果を発表した。この研究成果は 5 月 17 日に国際科学雑誌 PLUS ONE オンライン版で公開されました。研究を見る。
「運動+高乳製品」群で筋力が平均 8 %増加しましたが、「運動」群では増加せず、「運動+低乳製品」群はその中間の増加量を示しました。
また炎症反応を引き起こすのに中心的な役割を担う NFKB1 および NFKB2 遺伝子のメチル化は「運動+高乳製品」群でトレーニング前と比べそれぞれ平均 29%、44%増加したこともわかりました。
これらの結果から「運動+乳製品」が「運動のみ」に比べ、筋力向上を促進し、体内の慢性炎症を抑制することが明らかになりました。
※高乳製品:ミルクプロテイン 12.3g/日摂取
※低乳製品:ミルクプロテイン 4.1g/日摂取
とくに日本の高齢者はタンパク質摂取が少なくなる食生活になりがちです。かといって無理に食べるのも難しいので、サプリメントをうまく使うことをお勧めするとよいでしょう。たとえは、散歩後の水分補給にプロテインを使ったり、筋肉を落としづらくするアミノ酸のサプリメントを提案するのも良案ではないでしょうか。またよく運動をするという高齢者の方には、プロテインと併せて、クリルオイルの摂取もおすすめ。運動後に落ちた免疫力アップに役立ちます。