
暑かろうが寒かろうが、元気だろうが疲れていようが、お酒だけは欠かさないという方多いと思います。
「お酒は百薬の長」という諺がありますが、この諺を表すかのような論文が、ワシントン大学から出されています。
この論文では、高齢者の心不全患者さんにとってもほどほどのお酒は飲んでも問題はないことを疫学的に示した内容に
なっています。研究は、もともと5888人の65歳以上の高齢者を追跡するコホート研究の一環で、この中で心不全を発症
した393人についての詳しい調査になっています。
研究結果では、心不全と診断された後も、一日一杯程度のワインを飲んでいる人の方が、全く飲まない人より生存日数が
高いことがわかりました。
また、この量を超えると生存日数は下がりますが、毎日一杯以上飲んでいる人でも、全く飲まない人より生存日数が
長いという結果になっています。ほどほどのお酒なら、心臓に悪いことはないようだと論文は締めくくられています。
お酒は毒にも薬にもなりますので、自分にとってのほどほどの量を理解し、お酒と上手に付き合いましょう。
参考論文:「Association of Alcohol Consumption After Development of Heart Failure With Survival Among Older Adults in the Cardiovascular Health Study 」
参考文献:「ほどほどの酒は心臓にもいい」AASJ記事より
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