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健康

2019.03.26

サルコペニアと炎症物質の関与

「2050年までに世界で約2億人が罹患する」といわれている疾患があります。
それはサルコペニア【骨格筋委縮症】です。すでに人口の高齢化が進む先進国などでは、深刻な社会問題となりつつあります。
サルコペニアは、筋肉強度の低下を伴い、それが骨折や転倒の発生率を高め、入院期間の長期化や自立した健康生活の喪失を招くことがよくあります。 日本でも寝たきりや骨折で普段通りの生活を送れない高齢者が増え、健康寿命をいかに伸ばすかという問題の主因として議論されています。

筋肉はたんぱく質の分解(MPB)と合成(MPS)を繰り返しながら、その量が増え筋力を付けていきます。サルコペニアの患者は健常者と比べ、慢性的にMPBがMPSより上回ることから、このMPBがサルコペニアを起こす重要なカギとされています。また、加齢に伴い身体中で起こる慢性的な炎症は、MPSとMPBのバランスの逆転を促進させ、サルコペニア発症の一因となることも分かっています。

これらサルコペニア発症の原因の対策に有効とされるのが、運動療法です。
なかでも酸素を体内に取り込みながら行うウォーキングなどの有酸素運動は、代謝の改善につながり、腕立て伏せのように筋肉に抵抗をあたえるレジスタントトレーニングは、筋肉量の維持、筋力の増加につながります。この2つの運動療法は、それぞれ炎症性物質の産生を防ぎ、また両方のトレーニングを組み合わせることで、筋肉に対する著しい相乗効果が表れることが期待されています。

参考文献:Xia Z, et al. Targeting Inflammation and Downstream Protein Metabolism in Sarcopenia: A Brief Up-Dated Description of Concurrent Exercise and Leucine-Based Multimodal Intervention. Front Physiol. 2017 Jun 22;8:434.
 Park S, et al. The effect of aerobic exercise on visceral fat and cardiac function in obese adolescent. J. Phys. Educ. 2003 Med.4,1–10.
 Stewart LK, et al. The influence of exercise training on inflammatory cytokines and C-reactive protein. Med Sci Sports Exerc. 2007 Oct;39(10):1714-9.

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