
クルクミンの定期的な摂取が消化管腫瘍の潜在的な治療法として有望かもしれない、というブラジル・サンパウロ連邦大学からのレビュー報告。
胃がん患者の腫瘍細胞では、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)とヒストンデアセチラーゼ(HDAC)の発現パターンが正常細胞と異なる。種々の栄養素と性活性物質がこれら酵素の活性を調節することが示唆されていることから、先行研究のレビューを実施した。
クルクミンの他にも、活性調節に重要そうな化合物として、コレカルシフェロール、レスベラトロール、ケルセチン、ガルシノール、酪酸ナトリウムが見つかったという。
「これらの化合物は、ヒストンのアセチル化を促進または阻害することによって胃がんの発症に関与する遺伝子の活性化または抑制を促進する」と研究者は説明している。
「我々は現在アマゾン原産の植物由来の生理活性物質の抗がん効果、エピゲノム効果を明らかにしようと計画している」と筆頭研究者のダニエレ・ケイロズ・カルガーニョ教授はコメントしている。
論文:Danielle Q Calcagno, Role of histone acetylation in gastric cancer: implications of dietetic compounds and clinical perspectives. 23 Jan 2019 https://doi.org/10.2217/epi-2018-0081